テキストファイルの概要 


 BASICのプログラムからファイルを利用するとき,
直接ファイルを指定して入出力を行うのでなく,
ファイルに仮想的な路である'経路'を割り当てて行う。
 ファイルの利用は,
 1)ファイルを経路に割り当てる(ファイルを開くという)
 2)入出力を行う
 3)ファイルの経路への割り当てを解除する(ファイルを閉じるという)
の手順で行う。
 経路は,正の整数による番号(経路番号)で識別する。

例1 ファイルに書き出す。もし,同名のファイルがあれば,
その内容を消去して,ファイルの初めから書き出す。
 例2のプログラムで読めるようにするために,コンマを書き込んでいる。

LET F$ = "A:ABC.TXT" ! ファイル名を文字列変数F$に代入
OPEN #1 : NAME F$  ! 経路番号1の経路にA:ABC.TXTを割り当てる
ERASE #1       ! ファイルの内容を消去する
FOR x=0 TO 10 
  PRINT #1 : x; ","; SQR(x)  ! ファイルに書き出す。
NEXT x
CLOSE #1       ! 経路への割り当てを解除する
END


例2 上の例で書き込んだファイルから読み込む。

LET F$="A:ABC.TXT"
OPEN #2: NAME F$
FOR i=1 TO 10
   INPUT #2: a, b
   PRINT a, b
NEXT i
CLOSE #2
END


例3 テキストファイルであることは確かであるが,どういう形式で記録されているか,わからないファイルを読む。

LET F$="A:ABC.TXT"
OPEN #2: NAME F$
DO
   LINE INPUT #2, IF MISSING THEN EXIT DO: a$
   PRINT a$
LOOP
CLOSE #2
END
 LINE INPUT文は,ファイルの1行の内容をそのまま文字列変数に代入する。
 IF MISSING THENで,ファイルの終りに到達したときの動作を指定する。

<補足> 経路番号0は,コンソールに割り当てられている。すなわち,経路番号0に対する入出力操作は,経路式を省いた入出力文と同じ結果になる。