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問題
1辺の長さが1の正方形を、8個の小正方形に分割したい。
小正方形の大きさは、それぞれ異なってもよい。どのように分割すればいいだろうか?
答え
┌┬┬┬┐ ┌─┬┬─┐
├┴┴┼┤ │ ├┤ │
│ ├┤ ├─┴┼┬┤
│ ├┤ │ ├┴┤
└──┴┘1通り │ │ │
└──┴─┘変形を含めて5通り
(終り)
参考サイト
クイズ&パズル
考察
1個の正方形にいくつかの正方形を加えて、(ひと回り大きな)正方形にするには、、
一般に、
┌┬┬┐ (n+1)^2=1*n^2+(2n+1)*1^2 個数は2(n+1)個
├┴┼┤ n=1,2,3,4,…として、個数は4,6,8,10,…
│ ├┤
└─┴┘
n 1
となる。
また、1個の正方形をいくつかの正方形に分割するには、最少個数は、
┌┬┐
├┼┤
└┴┘
のように、4個なので、増減は4-1=+3個となる。
これより、3の剰余を考えて、4,6,8は分割可能より、
3k: 0 3 ⑥ 9 …
3k+1: 1 ④ 7 10 …
3k+2: 2 5 ⑧ 11 …
なので、
4と6以上では、少なくともひと通りは分割することができる。
(終り)
2,3,5個での分割が存在しないことを考察(代数的解釈)してみる。
その1
考察
小正方形の数が2個の場合
最小の小正方形の大きさを1として考える。
Aは2以上の整数、Nは正の整数とする。
自然数2の分割に着目して、次の方程式、不定方程式を得る。
(1) 2*1^2=N^2 ∴N=±√2 不適である。
(2) 1*1^2+1*A^2=N^2 ∴N^2-A^2=1 ∴(A,N)=(±1,±0)なので、不適である。
同様に、
小正方形の数が3個の場合
(1) 3*1^2=N^2 ∴N=±√3 不適である。
(2) 2*1^2+1*A^2=N^2
∴(N+A)(N-A)=2 ∴(N+A,N-A)=(±1,±2)、(±2,±1) 複号同順
∴(N,A)=(±3/2,干1/2)、(±3/2,±1/2)
整数解ではないので、不適である。
(3) 1*1^2+2*A^2=N^2 ∴N^2-2*A^2=1 ∴(N,A)=(±1,0)、(±3,±2)、(±17,±12)、…
3と2、17と12、…との関係は、不適である。
(4) 1*1^2+1*A^2+1*B^2=N^2 ∴(N,A,B)=(±9,±4,±8)
9と8との関係は、不適である。
小正方形の数が4個の場合
(1) 4*1^2=N^2
(2) 3*1^2+1*A^2=N^2
(3) 1*1^2+3*A^2=N^2
(4) 2*1^2+2*A^2=N^2
(5) 2*1^2+1*A^2+1*B^2=N^2
(6) 1*1^2+2*A^2+1*B^2=N^2
(7) 1*1^2+1*A^2+2*B^2=N^2
(8) 1*1^2+1*A^2+1*B^2+1*C^2=N^2
小正方形の数が5個の場合
:
(終り)
!正の整数m,nは、m≧nとする。
!m*n=Σ[k=1,n]a[k]*k^2、係数a[k]は非負整数
!a[k]は、大きさk×kの小正方形の個数
DIM A(100)
FOR M=1 TO 10
FOR N=M TO M !n×n
!!FOR N=1 TO M
PRINT "m*n="; M;N
CALL try(1,M,N,M*N,A)
PRINT
NEXT N
NEXT M
END
EXTERNAL SUB try(K,M,N,R,A()) !バックトラック法で検索する
FOR i=0 TO INT(R/K^2) !k^2の候補
LET A(K)=i !a[k]*k^2
LET W=R-i*K^2
IF W=0 THEN !残りがない場合
IF A(1)>0 THEN !※最小正方形(1^2)を含むもの
LET S=0 !結果を表示する
FOR J=1 TO K
LET S=S+A(J)
IF A(J)>0 THEN PRINT "+";STR$(A(J));"*";STR$(J);"^2"; !※係数0は除く
!!PRINT "+";STR$(A(J));"*";STR$(J);"^2";
NEXT J
PRINT " (";STR$(S);")"
END IF
ELSE
IF K<=N THEN CALL try(K+1,M,N,W,A) !次へ
END IF
NEXT i
END SUB
その2
電子回路の電圧と正方形分割の関係
#1338
合成抵抗の問題
抵抗値が1Ωの抵抗がたくさんある。
この抵抗をいくつか使って、抵抗値が有理数A/BΩになるものをつくれ。
#3025
#3027
#3028
#3029
#3030
合成抵抗値が有理数A/BΩになるものは、A×Bの大きさの長方形を分割することを意味する。
元が正方形の場合は、1/1=1Ωになる配線が答えになる。
2個のときは、
・直列・並列型
2型
─R─R─
1+1型
┬R┬ ※上記の逆数が現れる
└R┘
の2通り。具体的な値は、2, 1/2
よって、存在しない。
実際の分割は、
□□ B
└A┘
□
□
となる。
3個のときは、
・直列・並列型
3型
─R─R─R─ □□□
2+1型
┬R┬R─ □■■
└R┘ □■■ ※■の固まりはひとつの正方形(2×2)とみなす。
┬R─R┬ ※これ以降は上記の逆数が現れる
└ R┘
1+1+1型
┬R┬
├R┤
└R┘
の4通り。具体的な値は、3, 3/2, 2/3, 1/3
よって、存在しない。
4個のときは、
・直列・並列型
4型
─R─R─R─R─
3+1型
┬R┬R─R─
└R┘
┬R─R┬R─
└ R┘
┬R─R─R┬
└ R┘
2+2型
┬R─R┬
└R─R┘
┬R┬R┬ ※これ以降は上記の逆数が現れる
└R┴R┘
2+1+1型
┬R┬R─
├R┤
└R┘
┬R┬R┬
├R┘ │
└ R┘
┬R─R┬
├ R┤
└ R┘
1+1+1+1型
┬R┬
├R┤
├R┤
└R┘
の10通り。
具体的な値は、4, 5/2, 5/3, 3/4, 1, 1, 4/3, 3/5, 2/5, 1/4
よって、2通りだが対称なものなので、1通り。
5個のときは、
・直列・並列型
5型
─R─R─R─R─R─
4+1型
┬R┬R─R─R─
└R┘
┬R─R┬R─R─
└ R┘
┬R─R─R┬R─
└ R┘
┬R─R─R─R┬
└ R┘
3+2型
┬R┳R┬R─ ×2
└R┻R┘
┬R─R┳R┬ ×2
└ R┻R┘
3+1+1型
┬R┬R─R─
├R┤
└R┘
┬R┬R┬R─
├R┘ │
└ R┘
┬R┬R─R┬
├R┘ │
└ R┘
┬R─R┬R─ ※これ以降は上記の逆数が現れる
├ R┤
└ R┘
┬R─R┬R┬
├ R┘ │
└ R┘
┬R─R─R┬
├ R┤
└ R┘
2+2+1型
┬R┳R┬ ×2
├R╋R┘
└R┘
┬R┳R┬ ×2
├R┻R┤
└ R┘
2+1+1+1型
┬R┬R─
├R┤
├R┤
└R┘
┬R┬R┬
├R┤ │
├R┘ │
└ R┘
┬R┬R┬
├R┘ │
├ R┤
└ R┘
┬R─R┬
├ R┤
├ R┤
└ R┘
1+1+1+1+!型
┬R┬
├R┤
├R┤
├R┤
└R┘
の24通り。
具体的な値は、
5, 7/2, 8/3, 7/4, 4/5, 2, 2, 6/5, 7/6, 7/3, 8/5, 5/7,
7/5, 5/8, 3/7, 6/7, 5/6, 1/2, 1/2, 5/4, 4/7, 3/8, 2/7, 1/5
よって、存在しない。
・ブリッジ型
┬R┬R┬
│ R │
└R┴R┘
の1通り。具体的な値は、1
実際の分割は、
┌──┬─┐
│ │ │
├─┬┤ │
│ ├┴─┤
│ │ │
└─┴──┘
となる。
平衡状態なので、中央の抵抗が無視されるので、
┬R─R┬
└R─R┘
と同等となるので、不適となる。
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